就職 Before After.../Workplace, Before and After we start working...

2005年大学生が選んだ就職先人気ランキングでは、以下のような結果が発表されていました。


ふむふむ。私も新卒で旅行会社に就職した一人だけど、あいかわらず文系女子には航空・旅行は人気ですね〜。国際線フライトアテンダント。華やかな海外旅行ツアー企画や添乗。国際業務。そしてもちろん仕事を通じてできる旅への憧れ。旅行を楽しむライフスタイルに慣れ親しみ、大学時代には卒業旅行が当たり前。留学やホームステイの経験者も多く、語学力や海外経験を活かした仕事こそライフワークと思う気持ちは私にはよくわかる。


だけどもうだいぶ前から、航空会社も旅行会社も大手は新卒採用をしていない。経営状況が厳しいから賞与やベースアップも厳しい交渉になる。就職前にはさほど気にしない給与推移も、入社して数年もするとモチベーションを動かす大きな要員になりはじめる。モチベーションは、他業界では味わえない現場での感動や、華やかなイベントを通じて得る刺激的な毎日で維持できる部分も多い。ただ20代も中盤から後半にさしかかると、メーカー、公務員、商社、外資コンサル、広告代理店、IT…など大学の同期と久々に互いの年収比較をするごとに、業界ごとの体質や現状が見えはじめてくる。そんな中でそれぞれが自分自身のライフプランをイメージし、今いる企業が今後もいたい企業かどうかを考えていくことももちろんある。


女性にとっては、入社後どこまで女性が活躍できそうな職場(職種)か、女性の管理職がいるか、結婚、出産もがんばって乗り越えられるかなどはその後人生を左右する問題になってくるが、もちろん入社時にはあんまりそこまで考えていないことが多いし、そこまで見えないこともある。企業訪問などをするとだいぶ雰囲気は見えてくるけれども。いくら人気企業だといっても、女性向け商品を扱っているメーカーで女性が活躍していなかったり、男女給与格差があったりするっていうこともあるしね。


学生に人気がある企業とはイメージ戦略勝ちな訳だし、営利を目的としている企業にとってイメージがいいことはもの凄く重要なことだ。ただ、TVCMや採用対策がうまくて大学生に認知力が高い可能性もあるので、学生ももうちょっと中長期的ビジョンをもって企業研究をしないと。


周囲の友だちには当然旅行系が多いほか、ゲーム系、ネット系、外資系が多いんだけど業界各社、聞けば聞くほど在り方が違う。人事制度や給料もそうだし、評価方法も社内教育や研修への考え方もそう。中途採用の多い企業では、既に経験と知識をもっていることを前提として扱われることがほとんどだが、一方新卒を大事にする日本企業では「社会人たるや」からスタートし、「人生勉強をさせてもらう」に近い深い関わりをすることも間々あるので、そこは単純比較できる対象ではない。もちろん新卒や一流大卒しか採用しない大企業も多いし、その意味では新卒でしか就職できないチャンスをしっかり吟味して会社を選ぶのもひとつなのじゃないかな。新卒の頃って、自分は一人前だと勘違いしがちだけど、社会にでて3年くらいは普通は大した仕事なんかできない。むしろ組織名で仕事をさせてもらったり、怒られたり、叱咤激励されながら、ようやく一人前な大人になっていくのが普通。大学生の時分は、社会のことがあまり見えなくて、「自分が何をしていきたいのかがまだみつからない」という人が多いけど、人生最初に就職する会社や企業でその後のキャリアパスって自ずと決まるんです。だからちゃんと吟味して、必要だと思ったら学生の間に企業研究なり、研修なりしたらいいと思う。たしかに人生は自分探しの長い時間かもしれないけど、面接官にしてみたら自分のやってみたいことを決められないような人物、欲しいとは思わないのが現実だから。