人のマッチング

この頃、大手通訳派遣会社を相手に頭を悩ませている。
この悩みは、大手人材派遣業者に対する不満とほとんど類似している。これは下手したらお見合い業者にも通じるのじゃないかなぁ。


例えばこういうこと。
『USからエンジニアを数名招いてサーバセットアップをする作業工程で通訳できる人』なり、『基幹技術の○○についてUSのエンジニアが日本のエンジニアたちに向けたレクチャーの通訳』などテーマは明確。社内にも英語のわかる人間はもちろんいるのだが、プロ通訳者をアサインする唯一の理由は、社員よりもうまくできること。ただ往々にしてある問題が、通訳でIT技術がわかる人はほとんどいないこと。それは充分にわかっていて、社内も通訳者手配については懐疑的。そうした事情をさんざん話した上で、システム的バックグラウンドのある通訳者の登録があるか、その通訳者の手配が可能かを何度も何度もやりとりするのだが、満足のいく通訳者プロフィールや実績が出されることは少ない。通訳者本人に会えるのは、本番当日。その時点でマッチングがうまくいっていようが、いまいが、あとは現場力で突破するよりない。


人材派遣会社も然り。
どういう人材が必要かは、かなりやりとりをしているはずだが、下手なお見合いがごとく、次々人が派遣されてくる。あたかも気に入らなかったら、返品、交換します。といったムード。知人に聞いた話では、転職における登録会社もかなり品質にバラつきがあるみたい。人を派遣するという仕事はとてもデリケートな性質のもの。そういう仕事は世間に山ほどあるけれど、丁寧に行き届いたマッチングができる会社って多くない。ないとは言わない。でも大手はかなり雑な回し方をする。そして当然、登録数の多さや、クライアントの多さ、そうした数の原理でマッチング率が高いことを誇示してくるけど、そういう乱暴なマッチングにはかなり不満。不満。不満。
派遣されてくる人も、その人と向き合う方も人間同士。無駄に終わればお互いに疲れるし、傷つくこともある。せっかく来てくれた人とできることなら末永くおつきあいしたいもの。人を派遣したりマッチングする仕事で一番大切なのは、人のマネジメントと丁寧なコーディネーション。これをするために、少人数制できちんと登録人材の特徴をきっちり把握するか、大手ならきっちりしたデーベースで管理をすべき。それができていない会社、正直多いです。